8月29日(木)にJAなすのご厚意で10月に開催予定の第50回とちぎ和牛共励会出品牛選考巡回に参加させていただきましたのでその模様をご紹介させていただきます。当日は8:00に集合し15軒肥育農場を巡回しました。JAなすのから芳賀課長、柴田さん、渡邊さん、松本さん、畜酪センター肉牛研究室から江連技師、氏家技師、那須農業振興事務所小滝技師、(株)野川ファーム堀子さん総勢9名で巡回しました。
素人ながら測定の手順と評価項目について簡単にご説明したいと思います。
先ずは測定する牛を保定し脇の下を体重推定尺(肥育用)で測定し体重、枝重を推定します。そのとき体型やとくに肉の締まり具合で若干補正して検討します。(JAなすの柴田さんが担当です)
その間にエコー検査の準備をして写真のようにプローブを牛に当てます。正確な位置にプローブが当たるように画面を見ながら指示し位置を固定します。プローブを当てているのは小滝技師、画像診断しているのは江連技師、氏家技師です。位置が固定されたら先ず、かぶりの大きさ、皮下脂肪厚の測定またしこり(脂肪の塊)がないかをチェックし次にBMSを判定しますが当日はレベルが高く判定不能(おそらく10以上)画面の昔のブラウン管ノイズみたいなのがそうです。水分が多い部位とそうでないところが白黒の色調で評価されます。こざしが入っている様子が分かると思います。次にプローブをスライドさせてロース芯を測定します。バラ厚はさしが入り過ぎて現場では測定が困難であったため画像をUSBに保存し試験場で判定するそうです。
移動の車中でJA職員と暫定順位や評価について意見交換しましたが不思議と一致せず。バラバラでした。私の場合は過去の共励会成績や農場の実績による先入観が邪魔をして正しい評価になっていないかもしれませんが枝肉と外見的な評価、特徴による残像が頭の中にあり個人的に順位をつけてみました。
最後は部会長の佐藤和徳牧場を測定し皆で講評をしました。結果、全15頭測定し胸囲は241~265cm 体重837~1005kg枝重544~664kg BMS10以上(すべて)、かぶり厚3~7cm、皮下脂肪1~5cm かぶりが厚いものは枝重、皮下脂肪厚と比例しそのバランスをみます。残念ながら2頭はしこりや肉の締まりの観点から落選してしまいました。同じ三代祖、二代祖の牛でも仕上がりは生産者によって大きく異なり、矢板市場で見る子牛の体型からは想像もつかないような体型に仕上がっていて驚きました。遺伝30%、後天的70%と言われますが肥育の場合は飼養管理によって後天的な要素が大きいのではないかと感じました。記念大会ということもあり全体的にレベルが高く甲乙つけがたいと素人ながら感じました。(審査員は大変だと思います)
佐藤和徳さんの昨年の26回全農共励会最優秀賞の枝写真と賞状、今年の出品予定牛の写真です。
最後に10月開催の第5回とちぎ和牛共励会が盛大に盛り上がり、JAなすの出品牛の上位入賞を祈願したいと思います。
ありがとうございました。