JAうつのみや/宇梶博文牧場(和牛繁殖・一貫肥育)を取材しました。

今回はJAうつのみや/宇梶博文牧場を取材しました。前回に引き続きJAうつのみや営農部畜産課丹治洋介さん、JA東日本くみあい飼料株式会社吉澤康太さんに同行いただき説明いただきました。宇梶牧場は増渕博会長の直ぐ近くにあり、国道新4号から少し入ったところに立地しており田園風景が広がります。当日も受精があり増渕さんが仕事をされていました。あとから紹介しますが立派な肥育牛舎を新築されてこれから地域の肥育部門をリードしていく期待の若手であります。

宇梶牧場は繁殖牛飼育と一貫肥育経営です。飼育頭数は繁殖雌牛35頭、肥育牛50~60頭の規模です。敷料や粗飼料としてワラが年間400~500必要ですが自家産で約100本それ以外を耕畜連携し出来上がった堆肥を提供することで残りを周辺から確保しています。それ以外にWCS、輸入乾牧草(チモシー)を給与しております。

ここでも見つけました。先進的な肥育農場では若齢導入の初期に写真のJA東日本くみあい飼料よこずなづくり(大豆バイパスタンパク)を給与されています。農場によってプログラムは異なるため詳細はJA東日本くみあい飼料さんにお聞きになってください。フレームをつくることが目的ですが尿石症回避のためバイパスタンパクを利用しています。ここでは導入~16ヶ月齢まで0.8~0.9kg/頭/日給与されていました。

繁殖牛は1マスに2頭づつ飼養しており首には今年1月に導入したばかりのファームノートカラー(発情・疾病兆候検知センサー)が装着され発情発見他様々な牛の行動を観察しています。詳細は下記リンク先でご確認ください。

https://farmnote.jp/lp/rumination_1/index.html

最近から雄雌別々のマスに入れて管理しているそうです。素牛導入に関してのこだわりは三代祖に安福久が入っている血統であること月齢+20kgの増体がある牛を選んで購入されていることです。芝浦で屠殺されるJAうつのみや共励会が年3回、JA全農共励会が年1回あり肥育した牛のほとんどを共励会に出品しています。

新築の肥育牛舎は3頭飼い Ⅹ 15マス Ⅹ 2列で90頭まで増頭する予定です。

数年に1回のヨーネ病検査の際にBLV検査も全頭行っています。

 

給餌器の仕組みは写真の赤い容器に配合飼料タンクからパイプを通じ配合が溜まっていき、全自動ではなく博文さんが牛の食い込みを見ながら側部の目盛りを調節することで給与量を決め下へ落とすようになっています。プログラムどおりに牛の目の前に落とすグレインフィーダーを用いる乳牛とは違い、和牛肥育は“人の目”が決め手になっていると感じました。

写真でもお分かりのように牛舎が清潔で整理整頓され、牛床も常にきれいにされているせいか牛にヨロイなど付着しておらず嫌な臭いもほとんどしません。街中の牛舎のため周囲に気を遣った飼養管理をされていることがよく分かりました。博文さんの几帳面な性格もあるのでしょう。

最後に

これからも是非うつのみや肥育部門を盛り上げてください‼