那須野農業協同組合(JAなすの)を取材しました。

那須野農業協同組合は栃木県北に位置し本所は那須塩原市(旧黒磯市)国道4号線沿いにあります。JAなすのには様々な部署がありますがそのなかでも畜産に関係する営農部畜産課を取材しました。お話を伺ったのは畜産課 課長の芳賀さんです。

畜産課の仕事は多岐にわたっておりますが、和牛繁殖農家に関して主には矢板家畜市場で当日の仕事の他、出荷する牛の確認や書類作成等 子牛研究会への参加による後継者育成(那須町、那須塩原市)近隣の市場動向調査(本宮、那須市場等) 他県市場への素牛導入事業 国や県の補助事業書類作成(共通) 共進会準備等 肥育農家に関しては各種枝肉共励会への出品準備および参加(全農共励会、とちぎ和牛、JAなすの管内地区共励会等)F1(交雑種)相対販売(栃木県食肉センター、芝浦市場)肥育牛出荷牛確認巡回(出荷2か月前)肥育牛プロジェクト(後継者育成)等々・・・と多忙であります。私もぼんやりとは知っておりましたが実際伺ってみると少人数で大変なセクションであると感じました。

今回はそのなかでも芳賀課長肝いりの肥育牛プロジェクトについて取材しました。

JAなすの臼井さんが測定しています。

畜酪センター二瓶さんがプローブを当てています。

これがエコー画面です。

肥育牛プロジェクトとはJAなすの管内各地域で5軒、2頭/農場ずつ共励会用の牛を導入段階から選抜し、3ヶ月毎に血液検査および写真にありますように栃木県畜産酪農研究センター、那須農業振興事務所、県北家畜保健衛生所協力のもと推定尺による体測の他、エコーを用いながら皮下脂肪厚、バラ厚、“かぶり”、ロース芯の大きさを確認し記録していきます。約30ヶ月齢の段階で仕上がったら共励会を芝浦で実施し枝肉で評価していきます。プロジェクトのメンバーは若手の角田充寛、人見達夫、長谷川雅樹、熊田貴智、佐藤友作(敬称略)の5農場です。

当日は旧湯津上村(現大田原市)の佐藤友作(和徳)農場での取り組みを紹介します。

佐藤和徳、友作親子

佐藤Fの概要:肥育牛65頭、繁殖牛26頭の一貫肥育で矢板家畜市場からも導入しています。お父様から和徳さんへの経営移譲はH18年、友作さんが就農してから今年で5年目になります。写真にありますように増築部分は公社事業で昨年(令和元年3月)に完成した新築牛舎です。

 

矢板市場からの導入ポイントは体格体型、血統のほか出品する生産者をみて選抜しているそうです。血統的には最近は美津照重や美国桜が三代祖に入っている牛を選ぶことが多いそうです。牛の群分けに関し未経産牛や牛の性格によって優劣のないように気を付けています。

 

飼料作物はイタリアンライグラスロール4ha (年2回約100個)、スーダン(年1回約30個)稲わらロール20町(約500個/年)

プロジェクトは農場巡回の他、定期的に那須振興事務所渡辺さんが中心となり座学も行っており技術情報や血液検査結果、エコーや体測結果を皆で共有しています。

表紙の写真でもお分かりの様に芳賀課長、JAなすの職員の方々と生産者が打ち解けていると感じました。プロジェクトの最終的なゴールは独自性やブランド価値、認知度を上げることであると伺いました。若手の生産者が日々努力して育てた牛、肉を是非食べてみたいと思うのは私だけでしょうか?生産者を応援するうえでも肉の販売が最終ゴールだと思うので肉の販売で協力してあげたいと思いました。

最後にJAなすののブランド園芸作物でもあります“天狗ニラ”をご紹介します。佐藤和徳さんも天狗園芸部会の役員で畜産の他にこのニラを1町栽培しております。

旧湯津上村では3月中旬に播種しニラは1株で~10回/年程度収穫できますが株を休ませることによって品質を保ち年3回の収穫に留めています。とくにこれからの時期は寒さによって肉厚になり甘味が増すそうです。機会がありましたら是非絶品の“天狗ニラ”を味わってみてください。