「畜産は特別な世界。一人だけでどうこうできない」と石田さんは言う。最初は肉牛やその繁殖についてのノウハウはあまりなかったこともあり、皆に助けてもらってやってきたという。例えば、餌のことはJ-ウィズさんにまかせている、獣医さんとは長い付き合いでお世話になっている。「みんなに道を作ってもらってそれを進むだけ」と石田さんはあくまで謙虚である。
皆に助けてもらうには、moopad(ムーパッド)のような情報を共有できる基盤があると便利だ。ということでこの辺でmoopadについて話してもらった。去年の夏くらいに J-ウィズ社から紹介された。効果について「最初は半信半疑だった」と正直に言う。でも頭数が増えてくると書き物も増えるし、こういうものを使っていかないといけないと思った。
実はmoopadの操作はもっぱらスマホに慣れている翔太さんにまかせている。データの入力も全部やっている。今のところ使っていて不便なことはないし、毎朝通知がくるのが一番便利だと翔太さんはいう。「今までは忘れたり、父から言われたりしていたけど、今はその日にやることがわかる」。繁殖管理がとてもやりやすくなったという。
頭数が増えてくれば、帳票機能や広域機能を使うことでさらに効率化が計れるだろう。また今後は生まれた仔牛の育成の管理にも使えれば便利だと考えている。可能性はたくさんある。
実はつい最近、市場に出した子牛が高い評価を受けた。この日もそれで「おめでとう」と言われるとうれしそうだった。また石田さんには四人の子供がいる。最近三男も牧場をやりたいと言うようになったそうだ。